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ぬまづ産業振興プラザ開設5周年にあたって

2005年08月30日   

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■■   ■ 静岡県東部の中核をなす沼津市から発信する情報誌
■ ■  ■ 号外 2005年8月30日(火)
■  ■ ■ 編集・発行 ぬまづ産業振興プラザ
■   ■■       http://www.numazu-plaza.net
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INDEX
 ┣ ぬまづ産業振興プラザ開設5周年にあたって
 ┗ プラザ・地域情報
  ┗インターネットによるプラザ会場蘭のご案内
    ┗各種パソコン講座のご案内


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ぬまづ産業振興プラザ開設5周年にあたって

━個人有って組織有り━

ぬまづ産業振興プラザ所長
東海大学開発工学部 教授
山 本 公 一

本年8月22日に、ぬまづ産業振興プラザ(以下プラザ)が開設されてから満5年目に入りました。5年前のこの日も、今年の11号台風同様に、静岡から千葉の太平洋岸をかすめた台風が発生し、沼津市立図書館での開所式開会が可狽ゥどうかハラハラしたことを記憶しております。しかし、そのようなハラハラドキドキとは裏腹に、プラザは沼津地域の産・官・学・民の皆様方の積極的なご協力により、また、沼津地域産業振興協議会、同運営委員会の皆様およびプラザのスタッフ一同の弛み無いご努力により、現在では、ここ沼津地域に無くてはならない存在になってきたように思われます。改めて皆様方に厚くお礼を垂オ上げます。

さて今年は日本が先の世界大戦で敗戦してから60年目にあたります。人間で垂ケば還暦に当たります。還暦とは、ご承知のように、生まれた年の干支(これを本卦(ほんけ)と言います)に還る(本卦に還る)ことを意味しますが、これにちなんだのか、今年の終戦記念日前後には数多くの昭和史的な読み物がメディアに登場しました。それに乗っかったのではないのですが、敗戦3年後の昭和23年に翻訳発行されましたルース・ベネディクト著「菊と刀━日本文化の壁━」を改めて読んでみました。最初に読んだ時期は高校を卒業したばかりで、著者が一度も日本に来たことが無いのに「良くこれだけのことが書けるなー」、という程度の印象でした。改めて読んでみると日本文化の特徴である、義理、人情、名誉、恩と恩返し、親子・長幼の序などが記述してありますが(勿論、誤解ではないかと思われる部分もあります)、戦争に突入した主原因は日本における絶対的な道徳規準の欠如、他を慮る心の欠如であると言いたいように見受けます。この道徳規準の一つに宗教的精神、特に、キリスト教精神を言外に述べているよう思えました。日本の宗教的精神の欠如に対して、新渡戸稲造は明治32年(1899年)「BUSHIDO,THE SOUL OF JAPAN」(邦訳「武士道━日本の魂━」を著し、これにより日本人は高い道徳的基準を有していると世界に向けて説明をしました。なお、この著書は今でも世界でよく読まれていると言われています。「菊と刀」と「武士道」を読み比べてみると、前者が組織国「から個人へと展開するのに対して、後者は武士という個人から組織国「へと移っていることです。ルース・ベネディクトは、日本に住んだことが無いので、このような展開に為らざるをえないのかもしれませんが、私は新渡戸稲造の「個人有って組織有り」の方が分かりやすいですね。さて、成長盛りの多感な時代を悲惨な戦争の中で過ごした私にとって、この戦争は何だったのか(こんな題名の書物が出版されているようですが)を考えざるをえません。そこで多少なりとも昭和史を紐解いて見ようと「失敗の本質━日本軍の組織論的研究━」(1984年ダイアモンド社)を、これまた、改めて読み直してみました。組織論としてありますが、観点を人間個人に当ててみますと、時の責任者の考えが大きく寄与していることです。日本の外交方針に対して軍が関与し始めたのも個人または個人グループですし、名誉を回復したいとばかりに作戦の指導も行い多大の損害をこうむったのも個人ですし、この大戦を敗戦にしようと努力したのも個人グループなのです。まさしく「個人有って組織有り」です。
「物作りは人作り」とか「街作りは人作り」とかいわれますが、この考えは、技術、政治、経済、社会、企業、教育などあらゆる分野に通じるものであると、敗戦記念日を含むここ2週間ばかりの読書三昧で確信に近い結論を得たように思います。私どものプラザも「地域の活性化は人の活性化である」と言うことを基本に諸々の活動を行っています。人々が正しい目的意識をもって活動してこそ沼津地域は活性化します。それは、官という組織でも、学と言う組織でも、産という組織でもなく、それらの告ャ要素である「人」が始めてなのです。
プラザは従来どおり、人間中心の観点から、沼津地域の活性化に取り組んで参ります。皆様方の一層のご協力を頂くことをお願いして、5周年のご挨拶と致します。有難うございました。
(以上)




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